前回の記事では、ヴァータ体質が疲れやすい理由について書きました。
私は長い間、疲れやすい・冷えやすい・眠りが浅い、という状態に悩んでいました。
アーユルヴェーダを知ってから、少しずつ生活習慣を変えていきました。
その結果、夕方の消耗が減った、睡眠の質が少し改善した、冷えにくくなった、と感じています。
この記事では、私が実際に続けているヴァータ体質のケア方法を、
できるだけ具体的に紹介します。特別な道具も、大きな決意もいりません。
どれも「今日からできる」レベルの、小さな習慣ばかりです。
ヴァータ体質を整える基本の考え方
ヴァータは風と空のエネルギーを持つ体質です。そのため特徴は、冷え・乾燥・軽さ。
この性質を整えるために大切なのが、温かさ・重さ・油分を補うこと。
つまりケアの基本は、温める・潤す・落ち着かせることだと言われています。
逆に言えば、冷たいもの・乾燥したもの・慌ただしい生活は、
どれもヴァータをさらに乱す方向に働いてしまいます。
「なんとなく調子が悪い日」を振り返ると、たいていこのどれかに心当たりがあります。
ヴァータ体質の整え方|私が楽になった5つの習慣
ここからは、私が日常で続けているケアを、ひとつずつ紹介します。
習慣①:温かい食事をとる
私が一番意識しているのは、食事を温かくすることです。なるべく作りたてを食べるようにしています。
味噌汁、スープ、煮込み料理、甘酒など、湯気の立つものを選ぶだけで、体の落ち着き方が違います。
ヴァータ体質の人は、冷たい食べ物をとると疲れやすいと言われています。
私も、冷たい飲み物やアイス、生野菜サラダを多くとった日は、
午後になって明らかに調子を崩すことがあります。
最近は、温かいスープや味噌汁、甘酒を意識するようになりました。
汁物には、じゃがいもやかぼちゃなど、ほくほくした食材を入れています。
食べ応えがあって満足感があり、体もじんわり落ち着く感覚があります。
習慣②:セサミオイルでセルフマッサージ
アーユルヴェーダでは、セサミオイルマッサージ(アビヤンガ)がよく行われます。
私が毎日行っているのは、足と耳のマッサージです。
朝のオイルマッサージが推奨されていますが、私は夜、お風呂に入る前に行うことが多いです。
それだけでも、体が温まる、眠りやすくなる、という変化を感じています。
時間があるときは、全身・頭・顔にもオイルを塗ります。
乾燥しやすい髪や肌のケアにもなり、翌朝のツヤが違う感じが気に入っています。
使っているのは、香りが控えめで扱いやすい太白ごま油です。
習慣③:生活リズムを整える
ヴァータ体質は、生活リズムが乱れると体調も崩れやすいと言われます。
そのため私は、起きる時間・食事の時間・寝る時間を、できるだけ一定にしています。
私の場合、食欲にムラがあることが長年の悩みでした。
アーユルヴェーダでは「お腹が空いたら食べる」と言われますが、
私は低体重でもあるので、1日3食は食べるようにしています。
量が安定しない日は、無理に一度に食べきろうとせず、間食や軽食で補うこともあります。
「きっちり守らなきゃ」と気負うより、
「だいたい同じくらいの時間に、何かしら食べる」くらいの緩さの方が、
結果的に続けやすいと感じています。
習慣④:睡眠を整える
以前の私は、夜中に目が覚める、寝ても疲れが取れない、という状態でした。
最近は、寝る前のスマホを控える、温かい飲み物を飲む、など、小さな習慣を意識しています。
寝る前には、ホットミルク+黒糖+シナモンを飲むことがあります。
体がぽかぽかして、自然と眠くなる感覚があり、そのせいか夜中に目が覚めることも減りました。
習慣⑤:甘味を上手にとる
アーユルヴェーダでは、自然な甘味はヴァータを落ち着かせると言われています。
私が取り入れているのは、黒糖やはちみつなどです。
甘いものを我慢するより、体に優しい甘味を少しとる方が、気持ちも安定すると感じています。
使っているのは、非加熱で作られたはちみつです。加熱処理された一般的なはちみつより、
消化の負担が少ないと言われています。
ここで紹介したごま油・はちみつなど、他にも使っているものは愛用品まとめにまとめています。
季節・状況別に工夫していること
5つの習慣は、季節や状況によって少しアレンジしています。
「絶対にこうしなければ」ではなく、その時々でできる形に調整するイメージです。
梅雨〜秋冬(ヴァータが乱れやすい季節)
気圧の変化や乾燥、冷えが重なるこの時期は、特に体調を崩しやすいと感じます。
この時期は、汁物の回数を増やし、湯船にしっかり浸かる日を増やしています。
靴下の重ね履きや、腹巻きなど、外から温める工夫も取り入れています。
保育士として働く平日
子どもたちと過ごす日中は、座ってオイルマッサージをする時間はまずありません。
その代わり、出勤前の5分だけ足裏に軽くオイルを塗る、
休憩時間に温かい飲み物を飲む、といった「隙間時間でできること」に絞っています。
完璧なケアより、「毎日少しでも触れること」を優先しています。
生理前後などホルモンが乱れやすい時期
もともとヴァータ体質の私は、生理前後にさらに調子を崩しやすくなります。
この時期だけは、5つの習慣に加えて、予定を意識的に減らすようにしています。
「がんばれる時期」と「がんばらない時期」があることを受け入れてから、
自分を責める回数がぐっと減りました。
5つの習慣を、無理なく続けるコツ
正直に言うと、5つ全部を毎日完璧にこなせている日はほとんどありません。
忙しい日は、朝のオイルマッサージを省略することもありますし、
疲れて甘いものに頼ってしまう日もあります。
それでも続けられているのは、「全部やる」ことを目標にしていないからだと思います。
その日の体調に合わせて、「今日はこれだけ」と1つだけ選ぶ日があってもいい。
5つのうちどれか1つでも続けていれば、それで十分だと自分に言い聞かせています。
実際に1週間続けてみて、変わったこと
始めた当初は、正直「これくらいで変わるのかな」と半信半疑でした。
1週間続けてみて、自分なりに感じた変化を記録しておきます。
1〜2日目:特に大きな変化は感じませんでした。ただ、朝の白湯とオイルマッサージの時間が、
バタバタしていた朝に「自分のための数分」として、地味に心地よく感じ始めました。
3〜4日目:夕方のエネルギー切れが、以前より少し穏やかになった気がしました。
完全になくなったわけではありませんが、「崩れ落ちる」ような疲れ方ではなくなった感覚です。
5〜6日目:夜中に目が覚める回数が減りました。ホットミルクの習慣を始めてから、
布団に入ってから眠りにつくまでの時間も短くなったように思います。
7日目:便通が少し安定してきました。これは温かい食事を意識したことが
一番影響しているのではないかと感じています。
劇的な変化ではありません。でも、「なんとなく調子がいい日」が増えたのは事実です。
アーユルヴェーダのケアは、こういう小さな積み重ねなのだと実感しています。
よくある質問
Q. 5つの習慣は、全部同時に始めた方がいいですか?
いいえ、1つずつで大丈夫です。私自身、最初に始めたのは白湯を飲むことだけでした。
全部を一気に変えようとすると、続けること自体がストレスになってしまいます。
まずは一番取り入れやすそうなものを1つ選んで、1週間続けてみることをおすすめします。
Q. オイルマッサージは、どのくらいの時間が必要ですか?
全身にきちんと塗ろうとすると15〜20分ほどかかりますが、
私が毎日続けているのは足裏と耳だけで、5分もかかりません。
時間がない日は部分的なケアだけにして、余裕がある休日にじっくり全身をケアする、
というメリハリでも十分に効果を感じています。
Q. 甘いものを完全にやめた方がいいのでしょうか?
いいえ、我慢する必要はないと考えています。
アーユルヴェーダでは、自然な甘味はヴァータを落ち着かせる作用があるとされているので、
白砂糖のお菓子を頻繁にとるより、黒糖やはちみつなど体に負担の少ない甘味に置き換える方が、
無理なく続けられます。
Q. これらの習慣で、どのくらいで変化を感じられますか?
私の場合、白湯とオイルマッサージだけは、1週間ほどで「なんとなく体が軽い」と感じ始めました。
ただし効果の感じ方には個人差があります。即効性を求めるものではなく、
体質そのものを少しずつ整えていく習慣として、気長に続けていただくのがおすすめです。
Q. 忙しくて習慣が続けられなかった日は、どうすればいいですか?
気にしなくて大丈夫です。私自身、行事が続く時期や体調が悪い時期は、
5つの習慣がほぼゼロになる週もあります。
「続けられなかった自分」を責めるより、「また今日から1つ再開しよう」と
軽く切り替える方が、結果的に長続きします。習慣は、途切れても再開すればまた効果が戻ってきます。
Q. 家族と暮らしていても、これらの習慣は実践できますか?
できます。私も3人の子どもと暮らしながら続けています。
オイルマッサージは自室でなくても、お風呂上がりの数分でできますし、
温かい食事は家族の分と一緒に作れます。
「自分だけの特別な時間」を新たに確保するというより、
今ある生活の中に、少しずつ差し込んでいくイメージで取り入れると続けやすいです。
この5つに加えて、あわせて取り入れているもの
5つの習慣以外にも、朝のルーティンとして続けているケアがあります。
たとえば、起きてすぐの舌みがき(タングスクレーパー)。
寝ている間に舌にたまった汚れを落としてから白湯を飲むと、
口の中がすっきりして、白湯の味もクリアに感じられる気がしています。
こうした朝の流れ全体は、別の記事で詳しくまとめています。
「5つの習慣はわかったけど、1日の中でどう組み込めばいいの?」という方は、
あわせて読んでみてください。
やってみて気づいた、よくある失敗パターン
最後に、私自身が実際につまずいた失敗も正直に書いておきます。
一番よくあった失敗は、「全部を完璧にやろうとして、3日で挫折する」パターンです。
5つ全部を初日から始めようとして、続かなくなり、
「やっぱり自分には無理だった」と落ち込んだことが何度もあります。
もう一つは、効果を急ぎすぎること。3日やって変化が感じられないと、
「意味がないのかも」とやめてしまいそうになります。
でも実際に変化を感じ始めたのは、早くても1週間ほど経ってからでした。
そして意外と多いのが、「頑張っている自分」に酔ってしまうこと。
習慣そのものが目的になってしまい、
「今日はオイルを塗れなかった」と自分を責める材料になってしまっては本末転倒です。
アーユルヴェーダのケアは、自分を追い詰めるためのルールではなく、
自分をゆるめるための道具のはずです。ここを見失わないようにしたいと、今も思っています。
ヴァータ体質は「小さな習慣」で整う
ヴァータ体質は、繊細で消耗しやすい体質です。
その一方で、少しのケアでも体調が変わりやすいとも言われます。
私も、温かい食事・オイルケア・睡眠など、ほんの少しの習慣で体が楽になりました。
特別なことは何もしていません。難しい道具も、高価なものも必要ありません。
今日からできることを、まずは1つだけ選んでみてください。
この記事のまとめ
- ヴァータ体質を整える基本は「温める・潤す・落ち着かせる」
- 温かい食事、セサミオイルマッサージ、生活リズム、睡眠、自然な甘味の5つが効果的
- 季節や状況(仕事・生理前後など)に合わせて、やり方をアレンジしてもいい
- 全部を完璧にやる必要はなく、1つだけ続けるだけでも十分
- 効果の実感には個人差があるが、1週間ほどで変化を感じる人も多い
- 続けられない日があっても自分を責めず、また今日から再開すればいい
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ここまで紹介した習慣は、特別なことではありません。
次の記事では、私が普段行っているヴァータ体質の1日のルーティンを、
朝の過ごし方から夜のリラックス習慣まで、実際の生活の流れに沿って紹介しています。
→ 【ゆる習慣】ヴァータ体質の私が整ったシンプルな1日ルーティン
※本記事は個人の体験に基づく内容です。体質や不調の感じ方には個人差があります。強い症状が続く場合は、自己判断せず医師にご相談ください。


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