【スリランカ】パンチャカルマ体験記⑤|帰国後3ヶ月、体はどう変わったか

パンチャカルマ体験記

スリランカでパンチャカルマを受けてから、3ヶ月が経ちました。前回の記事では費用や準備について書きましたが、今回は「帰ってきてから、実際にどうなったのか」という、一番気になる部分を正直に書きたいと思います。

結論から言うと、「一度行けば人生が変わる魔法」ではありません。でも、行かなければ気づけなかったことがたくさんありました。良い変化も、正直「戻ってしまったな」と思う部分も、そして「これは想定外だったな」と思う部分も、すべて正直にお伝えします。

体験記シリーズを書き始めた時、私は「行くまで」と「行っている間」のことばかり考えていました。でも実際に一番読者の方に知ってもらいたいのは、むしろ「帰ってきてから、日常の中でどう変わったか」なのではないかと思うようになりました。旅行は非日常です。非日常の中でどんな体験をしたかより、その体験が日常にどう溶け込んでいくか、あるいは溶け込まずに消えていくのか。そこにこそ、パンチャカルマの本当の価値が見えてくるように思います。

一番はっきり感じている変化

帰国して3ヶ月、一番はっきり感じているのは、自分の体が疲れているということに、早く気がつけるようになったことです。

今まではとにかく気合いで押し切るタイプでした。頭痛がするまで、本当にもう限界だと思うまで、働き続けたり動き続けたり。それが普通だと思っていました。むしろ、途中で弱音を吐くことの方が、プロフェッショナルとして恥ずかしいことだとすら感じていました。

でもパンチャカルマを経験してから、今までならやり過ごしていたはずの小さな疲れのサインに気づけるようになりました。「あ、もう休まなきゃいけないな」「今、心が少し弱っているな」。そういうことに早めに気がつき、自分にブレーキをかけられるようになったことが、一番大きな変化だと思っています。

この感覚は、スリランカで2週間、徹底的に体と向き合う時間を過ごしたからこそ得られたものだと思います。忙しい日常の中では、自分の体の状態をゆっくり観察する余裕なんて、なかなか持てません。

数字で見る、3ヶ月間の変化

感覚だけでなく、できるだけ具体的な変化もお伝えします。

偏頭痛

パンチャカルマに行く前は、月に3〜4回の偏頭痛があり、3ヶ月に一度は仕事を休まなければならないほどの大きな頭痛が来ていました。

帰国後、体をセーブすることを意識した生活をするようになってから、頭痛のない日が増えました。薬の量は以前の3分の1ほどに減り、薬の強度も下げることができました。大きな頭痛は2ヶ月に1回程度あるものの、生理前に来るPMSの頭痛はだいぶ軽くなったように感じています。

睡眠

寝る前にSNSを見ない、瞑想する、ヨガをする。こうした行動を意識するようになってから、睡眠の質が上がりました。「こうすればリラックスできる」という感覚を体で知っているので、寝る前に自らその行動を取れるようになったのが大きいと思います。

便通

パンチャカルマに行く前は、2〜3日出ないことが普通でした。今も便秘気味であることに変わりはありませんが、毎日トイレに座る習慣を大切にしています。体の声を聞くのが上手になったことで、排泄したい気持ちを我慢せず、すぐにトイレに行くことを意識するようになりました。そうすることで、不調そのものが軽くなった、というより、不調に至る前に気づけるようになったと感じています。

こうして数字にしてみると、劇的にすべてが解決したわけではないことがよく分かります。偏頭痛はゼロにはなっていませんし、便秘も完全には解消していません。それでも、「頻度が減った」「強度が下がった」「早めに対処できるようになった」という変化は、日々の生活の質を確実に上げてくれています。パンチャカルマの効果は、劇的なビフォーアフターというより、じわじわと自分の生活を底上げしてくれるようなものなのかもしれません。

数字だけを見ると地味に映るかもしれませんが、当事者としての実感はまったく違います。月に3〜4回来ていた頭痛が、いつ来るか分からない不安と隣り合わせだった日々から、「今日は大丈夫そうだ」と思える日が増えたことの安心感は、数字以上に大きなものでした。薬に頼る頻度が減ったこと自体、長年の悩みを抱えていた身としては、想像以上の変化でした。

正直に言うと、戻ってしまった部分もある

ここからは、あまり語られない部分かもしれませんが、正直にお伝えします。

現地にいた時ほどキープできていないのは、生活リズムです。朝起きてヨガをする、寝る前に瞑想する。そういった習慣は、気を抜くとすぐにできなくなってしまいます。

特に仕事の繁忙期には、自分の時間を確保することができず、疲れた状態のままSNSを見たり、日本の日常の忙しさに流されてしまったりします。そうすると、体はどんどん弱っていってしまう。油断すると、すぐにSNSを見て、自分を休ませることなく忙しく動かしてしまう。ゆっくりするというのは、私にとって意識しないとできないことなのだと痛感しています。

「パンチャカルマに行けば、もう二度と元の生活には戻らない」というわけではありません。これは正直に伝えておきたいポイントです。

そしてもうひとつ、正直にお伝えしたい変化があります。パンチャカルマを経験して、「体はここまでデトックスできるんだ」ということを知ってから、以前より飲み会に参加するようになり、お酒を月に1〜2回飲むようになりました。

最初は、「サプリメントやアビヤンガでデトックスできる」という過信のせいだと思っていました。もちろんそれも理由のひとつです。トリファラを飲めば、アビヤンガをすれば大丈夫だろう、という感覚で、つい飲んで、はっちゃけてしまうことが増えたのは事実です。

でも、もう少し自分の気持ちを掘り下げてみると、理由はそれだけではないように思います。パンチャカルマを経て体調が良くなり、体と心が軽くなったことで、「もっと楽しい方向へ、軽やかな方向へ向かいたい」という気持ちが、自分の中にメキメキと湧いてきたのです。長らく重だるさや不調を抱えていた頃は、そもそも「楽しみたい」という気力すら湧いてきませんでした。それが、パンチャカルマを経て体力と気力を取り戻した結果、忘れかけていた「お酒を飲んで楽しく過ごす」という感覚に、改めて目覚めてしまったのだと思います。

つまり、過信や浄化法への安心感も理由のひとつではあるけれど、根底にあるのは、体が軽くなったことで生まれた前向きなエネルギーそのものだったのだと、今振り返ると感じています。もちろん、飲み会自体は楽しいですし、それはそれで悪いことだとは思っていません。人との時間を大切にすることも、心の健康には必要なことです。ただ、湧いてきたエネルギーの使い先として、「休むこと」よりも先に「楽しむこと」を選びがちになっているのは、今後も自分自身、向き合っていきたい課題だと感じています。

この気づきから学んだのは、「デトックスできるから飲んでいい」ではなく、「飲んだ翌日は、いつも以上に体を労わる」という順番で考えるべきだということです。これは今も試行錯誤している最中で、正直まだ完璧にはできていません。でも、少なくとも「これは向き合わなければいけない課題だ」と自覚できるようになったこと自体が、パンチャカルマ以前の自分と比べると大きな違いだと感じています。

帰国後も使っている「体質データシート」

前回の記事でも触れましたが、パンチャカルマの最終日にもらえる体質データシートは、帰国後の生活で今もしっかり活用しています。生活リズムが油断すると戻ってしまう中でも、このシートがあることで完全に元通りにはならずに済んでいます。

シートには、自分の体に合う食材・合わない食材、おすすめのヨガのポーズなどが書かれています。ヨガのポーズについてはあまり詳しくないので、YouTubeを見ながら自分の不調に合うポーズを探すようにしていますが、食材については特に意識しています。体調が悪い時には、このシートを見返して「何を食べればいいか」を振り返るようにしています。

私の場合、シートには「ナッツを摂った方がいい」「コーヒーは飲まない方がいい」と書かれていました。今まではナッツはあまり食べていませんでしたし、コーヒーは毎日飲んでいました。この気づきをきっかけに、コーヒーをやめてみた話は別の記事にも書いています。

コーヒーをやめたら便秘が治った|ヴァータ体質と腸の乾燥の話
毎日2杯のコーヒーをやめて白湯に変えたら、長年の便秘が1週間で改善。でも久しぶりのコーヒー1杯で翌朝ピタッと止まりました。ヴァータ体質と腸の乾燥の関係を体験談でお伝えします。

また、自分の体に合うオイルについても記載されていました。普段は手に入りやすい太白ごま油を使っていますが、シートにはオリーブオイルやギーなどの選択肢も載っています。休みの日には、ごま油以外のオイルでマッサージをすることもあります。データシートがあることで、「なんとなくこれが良さそう」ではなく、「自分にはこれが合っている」という確信を持って選べるようになったのは、地味ですが大きな変化です。

それでも、行く価値はあったと思う理由

これからパンチャカルマに行こうか迷っている方に、私が伝えたいことはひとつです。

一度行ったからといって、人が根本から変わるわけではありません。生活リズムも、油断すればすぐ元に戻ろうとします。お酒との付き合い方も、正直まだ模索中です。それでも、気づきは間違いなく多く得られる体験だと思っています。

忙しい日本の日常の中では、どんなに意識していても、心の底からリラックスする感覚や、全身の力が抜けて軽くなる感覚を味わうことは、なかなかできません。でも実際にスリランカに行き、2週間身を委ねてマッサージを受け、規則正しい生活を送っていると、体がその状態に慣れていきます。そして、本来の自分の軽さ、本来の自分が持っている力がどんなものかを、体で知ることができます。

そうすると、日本に帰ってきてから、「今の自分は、本来の自分ではないんだ」ということに気づけるようになります。そしてそれが、「どうすればあの時の自分に戻れるだろうか」と考えるきっかけになります。

たとえ完璧に維持できなくても、「戻るべき基準」を体で知っているのと知らないのとでは、大きな違いがあります。基準を知っていれば、多少道からそれても、また戻ってくることができる。基準そのものを知らなければ、そもそも自分がどれくらいずれているのかすら分かりません。

心の底から、体の根底からリラックスするという体験は、行ってみて初めて感じられるものがあると思います。そして、体が軽くなったことで湧いてくる前向きなエネルギーも含めて、それが本来の自分なのだと、今は受け止めるようにしています。

これからパンチャカルマに行こうと考えている方には、「帰ってきてからも完璧である必要はない」ということをお伝えしたいです。生活リズムが崩れる日も、お酒を飲みすぎてしまう日もあるかもしれません。それでも、一度「本来の自分」を体で知っておけば、日常に流されそうになった時、「あ、今は違う方向に向かっているな」と気づくきっかけになります。完璧に維持することよりも、ずれた時に気づいて戻ってこられることの方が、長い目で見れば大切なのかもしれません。

まとめ

  • 帰国後一番の変化は、体の疲れに早く気づき、自分にブレーキをかけられるようになったこと
  • 偏頭痛の頻度・薬の量・強度が減少。睡眠の質も向上。便通は不調に至る前に気づけるように
  • 正直、生活リズム(朝ヨガ・寝る前の瞑想など)は油断するとすぐに戻ってしまう
  • 体が軽くなり気力が戻ったことで、お酒を楽しむ機会が増えた。過信だけでなく前向きなエネルギーの発露という面もある
  • 体質データシートは、食材選びや体調不良時の振り返りに今も活用している
  • 一度行けば一生変わるわけではないが、「本来の自分の状態」を体で知ることには大きな価値がある

パンチャカルマは、行けば全てが解決する魔法ではありません。それでも、自分の「本来の状態」を一度体で知っておくことは、日本での日常に戻ってからも、進むべき方向を思い出させてくれる灯りのようなものだと感じています。

※本記事は個人の体験に基づく内容です。体調の変化には個人差があります。頭痛や便秘などの症状が続く場合は、自己判断せず医師にご相談ください。また、飲酒は適量を心がけ、体調に不安がある場合は医師にご相談ください。


パンチャカルマ体験記シリーズは、こちらもあわせてどうぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました